かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きをみれば 夜ぞふけにける 中納言家持 あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む 柿本人麻呂 花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに 小野小町 朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪 坂上是則 天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも 安倍仲麿 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ 山部赤人 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関 蝉丸